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高梁川上流県立自然公園
【たかはしがわじょうりゅうけんりつしぜんこうえん】


高梁川の上中流域から支流成羽川流域一帯にかけて広がる自然公園。面積1万3,478ha。昭和41年県立公園に指定。大きく分けて,上流の阿哲台(新見市,上房郡北房町),中流の高梁市周辺,成羽地区(川上郡成羽町・備中町・川上町,後月(しつき)郡芳井町)の3地区からなり,隆起準平原の吉備高原とそれを刻む深い谷とがおりなす自然景観に恵まれている。阿哲台地区はカルスト地形に特色があり,井倉洞・満奇洞などの鍾乳洞,草間台のさまざまな溶食地形,石灰岩の天然橋の羅生門,台地を絶壁で切る井倉峡などカルスト景観と新緑や紅葉の調和が素晴らしい。高梁地区では臥牛山(478.3m)周辺に豊かな植生が見られ,一帯の天然林は国有林学術参考保護林に指定されていて,植物種は540種を超える。臥牛山には山城としても有数の備中松山城の天守閣などが残っており,麓(ふもと)には武家屋敷の家並みが続き,石火矢町ふるさと村に指定されている。成羽地区は成羽化石で知られているが,チャートの褶曲層の磐窟渓,吉備高原上の残丘の弥高山,古生層と中生層が逆転した大賀デッケンなど地形研究のメッカでもあり,中国自然歩道が整備されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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