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玉島港
【たましまこう】


倉敷市玉島地区にある港。重要港湾。江戸期から高梁(たかはし)川の河口港として,備中松山藩の庇護のもとに発展した。寛永16年港問屋が公認されている。乙島・柏島の陸繋化により,西高梁川と隔絶し,玉島港と高梁川を結ぶ高瀬通しと呼ばれる高瀬舟の水路が開削された。千石船の発着も多く,瀬戸内海航路の重要港として,遠くは山陰地方への物資も取り扱い,商港として繁栄した。明治24年山陽鉄道(現JR山陽本線)が開通し,港から2km北に玉島駅が開設され,港湾機能が衰退した。昭和23年浦賀ドック・玉島ディーゼルの設立を契機に,レーヨン関係の工場が立地して再び活況を呈した。特に水島臨海工業地帯の発展に伴い,E地区として整備され,同55年以降,玉島港区は近代的商港としての様相を見せはじめている。航路最大水深10m,岸壁水深7.5mの確保と,憩いの場としての港湾公園化を目指している。現在,市営運動公園玉島の森が完成し,花木園・落葉の森・勤労広場・常緑の森などの緑地が計画されている。なお,沖合の防波堤は防波効果と海水の交換性を兼ね備えた新式のもので,延長1,300mあり県内最大である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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