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胸上港
【むねあげこう】


玉野市の東北部,旧東児町に位置し,山田港の北端にある漁港。胸上という地名は,神功皇后が三韓遠征の帰途,胸上の瑜伽山(現在は飯盛山という)から瀬戸内海を眺め「この地は晴れやかなところである。胸が晴れた」と言ったことから転訛して胸上となったという伝承がある。この港は江戸期に岡山藩の加子浦として栄え,備前クラゲ・白藻・マナガツオ・ニベなどが出荷されていた(東児町史)。元禄3年相引(おおびき)海岸の漁業権をめぐって,小串・阿津の漁民との間で紛争があり,同15年には直島漁民と石島の領有や中藻洲での漁業権をめぐって争った。港の西側には高畠源兵衛が居城した中世の胸上城跡があり,城山とも呼ばれている。この城山から才崎までは昭和53年9月に干拓され,一部がナイカイ塩業工場として利用されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7186954