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八束村
【やつかそん】


(近代)明治35年~現在の真庭郡の自治体名。旭川上流域蒜山原(ひるぜんばら)と沖積平野に位置する。県村と茅部村の一部が合併して成立。合併各村の7大字を継承。村名の由来は,当初茅部村の東茅部も併せ8大字として発足する構想から八束と名付けられたといわれる。明治35年の戸数595・人口2,605。世帯数・人口は,大正9年667・2,785,昭和25年924・4,492,同40年947・3,894,同60年917・3,309。明治31年蒜山原に第4師団監督部による陸軍軍馬補充部大山支部旭川派出所が設置され大正6年まで軍馬の育成が続き,昭和11年再度買収されて陸軍第10師団の演習場となった。第2次大戦後開拓地に指定され,昭和30年頃開始されたひるぜん大根の京阪神市場出荷やジャージー種乳牛の導入による酪農の開始などにより開拓は軌道に乗った。昭和37年から始められた水田の圃場整備は同58年に完了し,近年は冬季の労働力を利用したエノキ茸などの栽培も盛んで,米作・大根作・酪農,菌茸を中心とした生産性の高い農業地域を形成している。当村はオオサンショウウオの生息地として昭和2年国天然記念物,同27年には特別天然記念物に指定された。また昭和36年大宮踊が県重要無形民俗文化財に指定された。近年中蒜山南麓の塩釜地区を中心に観光開発が進んでいる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7187060