吉田川
【よしだがわ】

笠岡市中部,吉田南部の標高253mの石槌山に源を発し,市内を東北から南西に流れて金浦湾(笠岡湾北部)に流入している川。延長6.7km,流域面積15.1km(^2),中流での川幅4.0mの小河川。上流部は標高200m前後の笠岡丘陵地である。中流部の吉田・小平井地区は高さ50~100mの極めて浅い谷となっており,水田化され,磆では谷はせばまり,その下流部,東追付近では沖積平野である。この下流部は以前金浦湾の一部で,江戸期の干拓で新田と化し,水田が広い。吉田川は笠岡市内では最大の河川であるが,その規模は小さく,平均水位もわずか30cmで笠岡市民の水の需要に答えるには極めて苦難であり,笠岡は「水不足の市」としてのイメージが強かった。このため灌漑用の尾坂ダムの設置,上水道としては高梁川の水を導入することとなり,水不足の問題は解消するに及んでいる。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7187248 |