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神竜湖
【じんりゅうこ】


神石(じんせき)郡神石町と比婆郡東城町との境にある湖。高梁(たかはし)川水系帝釈(たいしやく)川に設けられた帝釈川ダムによって造られた人造湖で,湛水面積0.66km(^2),水面標高約360m,有効貯水量1,299万5,000m(^3),周囲約24km,長さ約8kmに及ぶ渓谷なりの細長い湖。その形を竜に見たてこの名がある。帝釈川ダムは,堤高62.1m,堤長35.2mの重力式コンクリートダムで,発電用として計画され昭和6年1月完成。事業者は中国電力。貯水池の上流・下流部は,それぞれ上帝釈峡・下帝釈峡の名勝地となっており,特に上帝釈峡には,真言宗醍醐派の密寺で,和同2年行基の開創と伝えられる永明寺や,石灰岩台地が鋭く浸食されてできた約18kmの峡谷があり,紅葉の名所ともなっている。また,貯水池に架けられた紅葉橋付近は2つの支流が合流し,神竜湖に変化を持たせるとともに,遊覧船の発着場となり,福山や東城を結ぶ交通の要地であることもあって,吾妻帝釈国民休暇村や旅館・土産品店があり,帝釈峡中部の観光基地となっている。毎年5月3日には湖水祭が開催される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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