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袋の内港
【たいのうちこう】


安芸郡倉橋町,倉橋島の東岸にある港。北東に大きく開いた湾入部を指す。町管理の地方港湾(乙種)。湾は東西両岸の小集落に囲まれ,湾奥部が港で突堤があり,漁船がみられる。海岸にはイリコの加工場,2軒のカキの処理場がある。カキは西岸脇田海岸が種付場で,筏は東岸倉井の沖合いから湾の入口に浮かぶ。この地域は戦時中海軍の燃料基地となり,東岸には地下タンク,数基のタンクが並び,要塞地帯であった。現在はタンクは取り払われ,ミカン畑となっており,旧海軍の官舎であった廃屋が当時の名残をとどめている。湾岸一帯はミカン畑が多く,倉橋町農協の共同選果場がある。東岸納の山からは石材が出されている。昭和58年の入港船舶は1万3,074隻,36万7,368総t,うち漁船は4,968隻,3万2,292総tで,自動車航送はない。船舶乗降人員はないが,海上出入貨物は石船の動きを中心に,4万6,341tである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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