高宮郡
【たかみやぐん】

旧国名:安芸
(古代)平安期に見える安芸国の郡名。「三代実録」貞観4年7月10日条に「安芸国高宮郡大領外正八位下三使部直弟継,少領外従八位上三使部直勝等十八人,復本姓仲県国造」と見える。「和名抄」は「太加三也」と訓じ,郡内に苅田・内部・竹原・高宮・丹比・訓覔の6郷が記される。郡域は,現在の高田郡域のうち,八千代町・吉田町・美土里町と高宮町来女木が含まれる。郡衙は高宮郷にあり,中世に毛利氏の居城のあった郡山(吉田町)付近と推定される。当郡は平安後期に吉田郡となり郡名は消滅したと推定され,吉田郡も中世には高田郡に含まれ,当郡域は高田郡となった。なお中世の安北郡域が寛文4年高宮郡となったが,古代の高宮郡と地域的に重なる部分はない。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7189628 |