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竹林寺用倉山県立自然公園
【ちくりんじようくらやまけんりつしぜんこうえん】


賀茂郡河内町と豊田郡本郷町の境界一帯に広がる県立自然公園。面積447ha。昭和46年指定。東流する沼田(ぬた)川の南岸に広がる標高400mの丘陵地帯。西半の河内町域は,篁(たかむら)山(535m,別名竹林寺山)を中心とする山岳地帯で,山頂は南に開く鞍部をもち,竹林寺が鎮座する。境内は,小野篁が産湯に使ったと伝えられる八千代池,本堂に渡る屋形橋を中心に,杉木立と竹林が美しく調和する。東半の本郷町域は,標高494mを頂点とする丘陵が続き,総称して用倉山と呼ばれる。国有林を含む丘陵は原始林も残され,複雑に谷が交錯する自然の大庭園をなすので,安芸の嵐山と異名をとる。広草田池をはじめ,大小多くの溜池は,点在する民家とともに牧歌的な風景を生み出している。丘陵から沼田川に落ちる谷は渓谷をなし,巨岩が連続する急流は深い原始林に覆われ,深山の趣きがある。滝のうち,女王滝と瀑雪滝は特に有名。瀑雪滝は沼田川北岸にあり,当公園の飛地である。ニホンザルの生息地であり,ハッチョウトンボなどのトンボ類も有名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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