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千年港
【ちとせこう】


沼隈郡沼隈町の海岸部一帯を占める港。県管理の地方港湾(乙種)。明治22年の市町村合併で常石・草深・能登原の3村が合併して千年村ができ,沖合いの常石・草深2村の部分で千年港,能登原の部分で阿伏兎(あぶと)港を形成した。全面に田島・横島(沼隈郡内海町)があり,備後灘の風波を防いで出入に富む海岸は出入口のわかりにくい海面をつくり,付近一帯は口なしの海の古称があり,草深の入江は口なしの泊であったという。内海町営のカーフェリーが港内の敷名から対岸の幸崎まで0.5kmを5分で結び,同じく港内の常石から対岸の横島まで3.3kmを16分で客船(2輪積込可)が結んでいる。そのほか,カーフェリーが横島から常石・百島経由で尾道に連絡している。常石の造船所は外洋船の新造や修理を行い,渡船はその通勤者でにぎわう。昭和58年の出入港船舶は合計2万6,930隻,728万8,107総tで,そのうち自動車航送が1万6,688隻,289万3,574総t。船舶乗降人員は61万1,107人。海上出入貨物の計408万3,020tのうち,自動車航送は305万7,695tを占める。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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