福田港
【ふくだこう】

尾道市，百島（百島町）にある港。市管理の地方港湾。百島の代表港で，百島北部を占める。沼隈半島と，その沖合いにある田島・横島（ともに沼隈郡内海町）に挟まれた，通称口なしの海の北側出入口付近に当たる。尾道―福田―横島―田島の航路があり，泊（百島）や満越（同市浦崎町海老）などにも寄港する。昭和58年には6,248隻，78万8,697総ｔ（うち自動車航送2,906隻，63万7,360総ｔ）の入港船舶があり，年間乗降人員は26万6,975人。海上出入貨物は18万6,058t（うち自動車航送関係が18万3,240t）。近世は入浜塩田があり，また，入江の中央に尾根の延長があり，船着場があった。そして，集落は入江の背後の低湿地を避けて尾根の麓に立地した。尾道への通勤者も多いが，農業（麦・イモ・タバコ）や漁業（ノリなど），出稼ぎなどが地域の支えになっている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7190689