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三高港
【みたかこう】


佐伯郡沖美町,西能美島の北岸にある港。県管理の地方港湾(乙種)。沖美町高祖・三吉の沖合いの海域。西から高祖西港・高祖東港・三吉港・小島港があり,三吉と高祖の地名を合わせて三高港と呼ぶ。当港は古く,高祖貴船神社が漁業者および船舶の守護神を祀ってあることから考えると,その建立が永禄年間ということになり,約400年前に港が存在したと思われる。「芸藩通志」には漁業者60戸,海運業者の船舶25の港として記載されている。当初は三吉木ノ下川中流千城原の下辺まで入江になっていたらしく,その後次々と埋め立てられていったらしい。元禄年間には中小路宮辺り,天保年間には鍵ヤ谷辺り,そして明治初年にほぼ現在の位置が港になったといわれる。当港は広島市に近く,能美島の玄関であるため,昭和39年にはフェリーが就航し,港湾施設が整備されていった。現在は高速艇も走り,広島へ20分で連絡し,沖合いに防波堤が建設されており,港湾機能が一層充実してきている。漁業はカキ養殖が中心で,港の周辺には多くのカキ筏が並ぶ。昭和58年の入港船舶は2万474隻,245万5,942総t(うち自動車航送6,122隻,168万2,256総t),乗降人員は59万5,707人,移出入貨物は64万9,393t(うち自動車航送48万7,090t)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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