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御手洗港
【みたらいこう】


豊田郡豊町,大崎下島・三角島を港域とする港。大崎下島の東部から北部にわたる水域を御手洗瀬戸と呼ぶが,当港は,瀬戸の南部西側の御手洗の前面に位置するため,御手洗~仁方・広島,御手洗~今治などの航路が開けている。瀬戸は東西南北の風から守られる避難海域でもあり,潮速は2.2ノット(上げ潮,南流)と1.2ノット(下げ潮,北流)で,水深は20m前後である。岡村島(愛媛県)の南端の観音崎の内側西方約500m付近は底質が砂で錨かきがよい。その他の港区には大長,久比があり,三角島の南側海面では大崎下島の立花(たちばな)の沖を含まない部分まで港域が展開する。昭和53年における出入船舶は2万9,000隻327.9万総tで,うちカーフェリー関係は1万2,000隻217.3万総tである。乗降人員は39万1,000人,海上出入貨物は120.6万t(出57.2万t,入63.4万t),うち自動車の航送関係が111.2万t。大長のミカンは機帆船によって積み出されるが,トラック便もあり,竹原からのカーフェリーで運ぶもののなかには,神戸港向けもありカナダのクリスマス用として輸出されている。現在は御手洗に代わって大長が玄関港となり,竹原・三原―大長,仁方―大長―今治の高速艇や,広島―今治の水中翼船の出合い港でもある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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