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横田漁港
【よこたぎょこう】


沼隈郡内海町にある漁港。沼隈半島の南西沖にある田島と横島の間から,両島北岸に広がる。昭和26年指定の県管理の第2種漁港。昭和54年改築された睦橋が両島を結んでいる。この入海は横島側にある入双(にゆうそう)の地名をとって,入双沖と呼ばれた。平地に乏しく,島という条件から漁業は旧藩時代から盛んで,岡山県日生(ひなせ)からという帆打瀬船で宇部を拠点港にして燧灘・伊予灘・周防灘に出漁し,シャコ・エビ・カレイ・ヨソ・ハモなどを漁獲していた。すでに鯛網やイワシ巾着網は姿を消し,昭和25年頃から小型機船底引網が普及し,入双沖その他沿岸部ではノリの養殖が盛んであり,沖合いでは筏を浮かべてタイやチヌの養殖も始まり,ガダミ・クルマエビ・ギザミの稚魚も放流されている。また,タイ・チヌ・フグ・ヒラメなどの種苗センターも完成した。横島漁協に属し,昭和57年の登録漁船は95隻,242総t,漁業経営体67。陸揚量460t(昭和54年527t,55年547t,56年530t)の内訳は,ノリ159t,エビ類76t,カニ32t,カレイ18tなどで,ノリ以外はほとんど網漁である。出荷先は地区38%,県外7%。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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