江崎港
【えさきこう】

阿武(あぶ)郡田万川(たまがわ)町江崎字下開作にある第４種漁港。島根県との県境近くに位置し，北長門海岸の典型的な溺れ谷にある天然の良港。港湾施設は江津川河口に立地。「注進案」によれば，古くは江津の湊と呼ばれ，阿武郡18郷の米を集め若狭国へ積み出していた。また，当時328戸のうち浦方（漁家）戸数135。昭和60年の漁業実績は，年間漁獲高2,209ｔ・漁獲額８億円余。漁船数223隻，うち206隻は10トン未満の沿岸漁船で，まき網が全漁獲の71.1％を占め，定置網・ハマチ養殖が次ぐ。魚種はイワシ（58.5％）を中心に，シイラ・アジ・ブリ・イカなどが次ぐ。漁業組合員数302人，うち正組合員数226人（港勢調査表）。最近，新しい漁港関連施設も整備され，磯釣り客も多い。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7192055