小茅港
【こがやみなと】

防府(ほうふ)市西浦にある第１種漁港。現在，西浦漁港と呼ぶ。佐波(さば)川河口左岸に広がる干拓地の南，小茅山北西麓に位置する漁港。古くは西浦前ケ浜の港と呼ばれ，北前船が寄港した。寛政９年，前ケ浜塩田の塩の積出港として築港，古波止は塩問屋福田善兵衛らの斡旋で万延元年構築。明治25年の暴風雨で波止が破壊され，その後修理された。昭和45～46年度，漁港としての本格的な整備を実施。昭和60年の漁業実績は，年間漁獲高581ｔ・漁獲額1.4億円，漁獲高の４分の３はアサリで，ノリ・エビ類・ボラが次ぐ。漁船数120隻はすべて５ｔ未満の小型船で，採貝業・ノリ養殖・小型機船底引網漁業を主とする。漁業組合員数103人，うち正組合員72人。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7192821