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地獄台
【じごくだい】


美祢(みね)郡秋芳(しゆうほう)町にある石灰岩台地。秋吉台の一部。秋吉台のうち,厚東(ことう)川以東の東秋吉台のほぼ中央やや北寄りに位置する。長者ケ森の西北方にあり,帰水谷に臨む大シブリドリーネを中心に円頂残丘の桐が台・北山・冠山の三斜面が寄り合う地域で,ラピエが露出する典型的なカッレンフェルトをなし,秋吉台を代表する裸出カルストの地域である。秋吉台の中核で,昭和3年台上では最も早く国天然記念物に指定された部分。秋吉台では最高位の浸食基準面である地獄台面(420~360m)を形成し,ドリーネも比較的多い(学術調査報告書秋吉台)。小字名に由来する台地名で,尖頭型ラピエの林立する景観はあたかも針の山や大墓石地を想起させるものがあり,凹凸に富む迷宮状の地形をなし,実感を伴った地名である(秋吉台カルスト)。なお,この台地の西辺には長者ケ森から青景に通じる道しるべとして植えられた良悟松(大寧寺松)が残る。秋吉台有料道路にも近く,長者ケ森付近から登山コースが通じる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7193014