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豊田県立自然公園
【とよたけんりつしぜんこうえん】


豊浦郡豊田町・菊川町・豊北(ほうほく)町にまたがり,県西部に位置する公園。昭和37年3月1日県立自然公園に指定された。面積3,343haが公園区域となっており,開発等に規制がある特別地域1,376haと普通地域1,967haに分けられる。公園内は山岳・渓谷・湖沼の変化に富んだ自然景観が楽しめる。豊田町と豊北町の境に位置する狗留孫(くるそん)山(616m)は,別名御岳(おだけ)とも呼ばれ,中腹には西国の霊場として名高い真言宗修禅寺がある。山頂からは北に日本海,西に響灘,南に周防灘,遠く九州の山地を望める。豊田町・菊川町境の華山(げさん)(713.3m)は,長門国の霊山として崇められ,東麓二合目には西の高野山といわれる神上寺,落差12mの徳仙の滝があり,夏はキャンプ地となる。山頂にはテレビ塔があり,ドライブウエーが通じ,日本海・響灘・周防灘を一望できる。豊田湖は,木屋川上流に築かれた多目的ダムの人工湖。面積1.6km(^2)で,昭和29年完成。入江が多く,コイ・フナ・ワカサギ釣りに好適。湖北には安徳天皇御陵墓参考地がある。木屋川の支流に急傾斜をなした延長2kmの石柱渓(せきちゆうけい)があり,大正15年国の名勝および天然記念物に指定された。直径30~50cmの柱状節理をなす石英斑岩の石柱が両岸と河床にみられ,小さな滝が連続する。河床には甌穴が多い。豊田町の渓流沿いには,荒木温泉・一ノ俣温泉・華山温泉があり,閑静な湯治場になっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7193784