中道筋
【なかみちすじ】

萩城下を起点に赤間関（下関市）に至る街道。赤間関街道の１つ。吉田往還ともいい，赤間関から萩に向かう場合は萩街道と呼び分けることもあった。起点の萩城下唐樋札場前から明木（阿武(あぶ)郡旭村）までは三田尻（防府(ほうふ)市）へ向かう御成道と同じ道筋をたどり，明木で分岐したあと，雲雀峠を越えて美祢(みね)郡に入り，絵堂（美東(みとう)町）・秋吉（秋芳(しゆうほう)町）・河原・四郎河原（ともに美祢市）の各宿を経て厚狭(あさ)郡に入り，吉田宿（下関市）で山陽道に合流し，豊浦郡の小月・長府（ともに下関市）を経て，赤間関の西南部(にしなべ)町に至る。里程19里。萩～赤間関間の最短コースで，大きな難所もなく，宿駅・一里塚・街道松もよく整備され，この間の街道としては最もよく利用された。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7193889