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三原山
【みはらやま】


阿武(あぶ)郡阿東(あとう)町徳佐上と島根県津和野町の境界にある山。標高636m。山名は,南東麓の阿東町徳佐上に三原があり,その背後にある山ということで,徳佐側からの呼称と考えられる。地元では「だんばら」と呼び,「注進案」にも「段原」とあるが,頂上の平坦な小山をいう地形起源の地名と考えられる。なお,津和野側では少し東寄りにある標高600mの山体を段原山といい,天文23年の陶軍の津和野城攻略の時に本陣が置かれたので陶ケ岳とも呼んでいる(津和野ものがたり6)。大山―青野山系火山に属す三原山―野坂山火山群の主峰で,安山岩からなる美しい円頂丘をつくる。かつては採草地として利用され,時々山焼きなども行われていたが,徐々に森林化が進む。なお,三原山・野坂山・船平山などの県境に位置する火山群は,更新世の終わり頃に噴出し,旧津和野川をせきとめて古徳佐湖を形成したとされている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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