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室積自然公園
【むろづみしぜんこうえん】


光市室積浦にあり,公園一帯は瀬戸内海国立公園の特別区域に指定されている。島田川左岸の臨海工業地帯の東側から,室積半島に至る白砂青松のなだらかな湾曲した海岸線は,設備の整った室積海水浴場となっている。室積半島は,かつて峨嵋山一帯が島であったものが,砂州によって陸繋島となった。峨嵋山(116.9m)には国天然記念物の原生樹林が鬱蒼と茂るが,山頂からの眺望は素晴らしい。峨嵋山の西側と南側は絶壁をなし,海食崖が発達し男性的な景観である。半島東南部の鼓ケ浦海岸にはクサフグが産卵に群れ寄る。東側に延びた半島の先端から北方に砂嘴が発達し,象鼻岬(ぞうびがさき)をつくる。半島に囲まれた東側は,波静かで箱庭のように女性的な御手洗(みたらい)湾(室積湾)となり,その景勝は周防橋立の別称を持つ。象鼻岬一帯には象眼水井戸・女台場跡・海蔵寺等の史跡がある。自然公園内には約4kmの自然研究路が整備されている。峨嵋山西北麓に平安期創建の普賢寺があり,境内普賢堂の本尊普賢菩薩は,海難除けの守護仏として信仰され,毎年5月の縁日には万を超す参詣客でにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7194720