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竜護峰
【りゅうごのみね】


美祢(みね)郡秋芳(しゅうほう)町にある山。標高425.5m。秋吉台の最高地点。厚東(ことう)川以東の狭義の秋吉台(東秋吉台)の西南部に位置する。付近は高野台と呼ばれ,秋吉台最高の高台で,西麓の嘉万ポリエとの比高は300mにおよび,南西部の急斜面瀬戸平は東西両秋吉台を二分して南流する厚東川の呼岩峡の東谷壁をなす。竜護峰は,ラピエの少ない被覆性円頂残丘のカルスト地形で,すぐ北東に接する西山などとともに最高位の浸食平坦面である地獄台面(420~360m)に相当する。石灰岩層序の逆転部にあたり,南・東斜面には東北東―西南西方向の衝上断層(秋吉衝上線)が走り,北東斜面の辻重ネはこの断層帯に沿ってドリーネ列が数段に配列し,珍しい地形をつくる(秋吉台カルスト・学術調査報告書秋吉台・秋吉台カルストにおける浸食平坦面とドリーネ)。また,付近の竪穴コアフェ穴からは,ウルム氷期のヤベオオツノジカやオオヤマネコの骨も発見されている(秋吉台3億年)。大部分は草原で,眺望もよく,国特別天然記念物秋芳洞・秋吉台国定公園の一部で,車道の通じる矢ノ穴付近から登山コースがある。東麓の台地雲出原には中規模レクリエーション地区(家族旅行村)がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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