伊射奈美神社
【いざなみじんじゃ】

美馬郡穴吹町三島字舞中島にある神社。延喜式内社。旧村社。祭神は伊射奈美命・武甕槌命・経津主命・猿田彦命。古くは十二社大権現・十二所大権現と称した。吉野川南岸の低地に位置する。創祀は未詳だが，延暦７年に国司奉幣があったという。「三代実録」貞観11年３月12日条で正六位上から従五位下へ昇叙された「伊佐奈美神」は当社のことであろう。「延喜式」神名帳美馬郡条にみえる「伊射奈美神社」に比定される。その後の経緯は未詳。寛保神社帳に「舞中嶋村　十二社大権現　神主舞中嶋村岩山信濃」とみえる（続徴古雑抄１）。明治維新後十二所（社）神社と改称し，村社に列したが，その後ふたたび伊射奈美神社と復称。明治43年に舞中島の武田神社・若宮神社・横野神社・大柳神社・稲荷神社・建神社を合祀した。例祭は10月22日。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7195145