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石堂神社
【いしどうじんじゃ】


美馬郡一宇村木地屋にある神社。祭神は嵯峨天皇・素盞嗚命・大山祇命。四国三霊峰(石堂山・石槌山・剣山)の1つ,標高1,636mの石堂山の緩斜面の尾根上1,620mのところに位置する。創祀は未詳。明治以前は石堂大権現・石堂祠と呼ばれた。石堂山は昔から風の神として信仰を集め,夏季には山伏達が柴灯護摩を修した。現在は旧暦4月8日に柴火神事が行われている。山頂には山名の由来となったと思われる天然の石室があり,これを大工小屋石という。この石室の西方約800mに高さ8mの方尖塔の石があり,本来は,この石塔を御塔石と呼び御神体としたもので,岩石崇拝の典型とみられる。御塔石の近くに踊り石があって雨乞祈願の権現詰めのとき,村人が踊るところであった。山の南方に矢筈(やはず)山があり,石堂の奥の院と呼んでいる。屋島の戦で,平家の武将,能登守教経の放った矢がこの山の頂上に飛来したところから矢筈山と称したと伝える。明治維新後石堂神社に改めた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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