100辞書・辞典一括検索

JLogos

77

一ノ堰
【いちのせき】


阿南市富岡町にある桑野川に設置された井堰。この堰から取水される用水路は,はじめ増尺幹線水路となり,その後2流に分かれる。市内の見能林町と富岡町(一部)の400ha余を灌漑する用水がこの堰によって取水される。桑野川一ノ堰土地改良区の管理・運営下にあり,昭和58年の組合員数は510名。一ノ堰は,寛永15年に賀島政慶が城壁の石積みを用いて桑野川に堰埭を設けて導水し,下脇郡11か村を灌漑したが,当時の堰は現在位置の上流450mの地点に築造されていた。明治23年富岡村見能林水利会により管理が始まるが,まず同32年,取水樋や周辺水路が木製から石築へと改修された。第2次大戦後の南海地震やジェーン台風によって決壊流失があったため,災害復興工事が昭和26~28年にかけて行われ,さらに桑野川改修事業に合わせ,同41年から樋門の改修が行われ,県道併設橋となった。また樋門開閉装置も手巻上式から全自動式へと改修され,同44年に竣工を迎えた。増尺幹線用水が2流に分かれた後,さらに学原見能林用水・才見用水・日開野用水・七見用水・領家西路見用水へと分流し,これらの末端水路は打樋川へ流入する。現在は生活汚水の流入や投棄汚物による水質汚濁が進み社会問題となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7195188