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宇佐八幡神社
【うさはちまんじんじゃ】


名西(みようざい)郡神山町下分字西寺にある神社。旧郷社。祭神は応神天皇・神功皇后・仁徳天皇・多紀理比売命・多紀都比売命・市杵島比売命。辰の宮とも呼ばれる。山間部を流れる鮎喰(あくい)川北岸に位置する。承久2年の創建と伝える。戦国期になって荒廃した社殿を,麻植(おえ)郡植桜城主篠原左京之進が永正4年に再興したという。寛保神社帳には「宇佐八幡」として神主は上山村の太郎大夫,禰宜は上山村の泉大夫・加大夫・源大夫・市川大夫・作大夫と記されている(続徴古雑抄1)。明治8年郷社に列格。もとは当社本殿と並列して大岩神社の本殿があったが,大正9年社殿大改築の際に合祀した。大鳥居横の大樟は周囲6m,樹齢600年と推定され「神山町辰ノ宮のクス」として県天然記念物の指定を受けている。例祭は10月15日。当社の別名辰の宮は,辰の日に開かれる市に由来する。市は元徳元年地元の粟飯原儀佐衛門・仁志長佐衛門の2人が,旧暦11月5日に近くの鮎喰河原で農具市を開いたのにはじまる。やがて「辰の市」の呼び名がつき,享保15年より場所を当社境内に移した。明治40年より新暦12月最初の辰の日に変わり,昭和36年以後自由市となった。当日は農具市のほか相撲なども行われ,にぎわいをみせる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7195268