100辞書・辞典一括検索

JLogos

56

大麻町
【おおあさちょう】


(近代)昭和34~41年の板野郡の自治体名。讃岐山脈東端近くに位置し,北部は主峰大麻山・天ケ円(あまがつぶ)山を含む山地,南部は吉野川下流の沖積平野,その中間部は大谷川・樋殿谷川・板東谷川などの複合扇状地からなる。堀江・板東の2町が合併して成立。合併各村の16大字を継承。役場は大谷字井利の肩27の旧堀江町役場をあてた。町名は大麻山にちなむ。面積は48.631km(^2)。昭和38年の田7.628km(^2)・畑3.176km(^2)・山林33.35km(^2)・宅地1.291km(^2)など。世帯数・人口は,昭和35年2,978・1万3,999(男6,734・女7,265),同40年3,015・1万3,069(男6,244・女6,825)。米・麦の生産は次第に減少し,レンコン栽培が増加しはじめる。畑地には堀江地区ではナシ,板東地区ではハッサクを中心に果樹栽培が盛んとなる。ほかに野菜・工芸作物・イモ類なども栽培される。家畜数は,昭和33年乳牛175・肉牛171・豚233・緬羊57・山羊98・ニワトリ2万800。同37年乳牛337・肉牛507・豚331・緬羊18・山羊31・ニワトリ2万7,560である。同38年の工業戸数は,大谷焼および粘土瓦製造42・食料品製造23・被服加工10・鉄工4など。ほかに林業・石材業・砕石業などもある。昭和38年の商業戸数は216戸で,その大部分は板東および大谷の商店街に集中していた。昭和36年大麻町有線放送農協ができ,従来堀江地区だけであったものを板東地区にも拡大し,有線放送電話の営業を開始した。同年国鉄大谷駅が設置され,大麻町民プールが池谷阿波神社隣に完成,当町域一帯が大麻山県立自然公園に指定された。同37年大麻町広域簡易水道が完成,津慈に収水場が,板東に配水池が設置された。同年大麻比古神社参道の松並木が県天然記念物に指定された。同38年新産業都市徳島地区の区域に指定される。同39年社会福祉法人大麻福祉の町草の実学園が開園。同年堀江中学校と板東中学校が統合され大麻中学校となり,池谷の勝明寺池を埋め立てて新校舎を建設し,同41年に移転した。同42年大麻砕石が設立され,コンクリート骨材としての砕石の生産が開始された。昭和34年大谷から星越峠へ達する道路が県道大谷櫛木線となる。同40年堀江保育所ができる。同42年1月1日鳴門市の一部となり,町制時の16大字は大麻町を冠称し,同市の大字に継承。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7195365