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大宮八幡神社
【おおみやはちまんじんじゃ】


阿南市福井町大宮にある神社。旧郷社。祭神は誉田別命。古くは八幡宮と称したが,橘浦・下福井・椿地・椿泊・椿5か村の氏神として大宮とよばれていた。現在も人々は大宮の八幡さんと呼ぶ。福井川東岸に位置する。創祀は未詳だが,応永2年・大永5年に社殿造替があり(阿波志),その棟札が現存する。その後慶長15年,元和9年にも再興された(寛保神社帳/続徴古雑抄1)。江戸期は徳島藩主蜂須賀氏より毎年米7斗5升の寄進があった。寛保神社帳には「下福井村 八幡宮〈称大宮〉別当下福井村神宮寺 神主同村甚九郎」とあり,また「下福井村 八幡宮〈称大宮別宮〉社僧同真光寺 神主同千右衛門」とみえるところから(続徴古雑抄1),別宮の存在がうかがわれる。別当の神宮寺は,那賀郡赤池村の西光寺(現那賀川町赤池)を本寺とする真言宗寺院(寛政3年阿波国古義真言宗本末帳/江戸幕府寺院本末帳集成)。もと海部郡小谷(現海部郡宍喰(ししくい)町)にあって一谷寺と称しており,大正寺・長願寺・長福寺という3支院を有していた(阿波志)。当社は明治3年大宮八幡神社と改称,翌4年竜王神社外12社を合祀した。例祭は10月6日。社宝として木彫の神面を所蔵する。境内のくすの木は樹齢2,000年といわれ,幹周りが21mもある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7195491