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春日神社
【かすがじんじゃ】


徳島市眉山町大滝山にある神社。旧県社。祭神は武甕槌命・斎主命・天児屋根命・比売命。もとは春日大明神と称した。眉山北東麓の山中に位置する。天正14年徳島藩祖蜂須賀家政が徳島城築城とともに城下の鎮守として,名東(みようどう)郡田宮村(一説には名西(みようざい)郡入田村)から現地に奉遷したと伝える。徳島城下の総氏神として,徳島藩主蜂須賀氏が代々篤く崇敬した。「阿波志」は「春日祠 大滝山東麓に在り,毎歳供米十石 旧名西郡入田村に在り国初此に移す。春日寺之を管す 九月十七日神会たり」と記す。また「阿波名所図会」には「春日大社 大滝山に隣る 別当は春日寺。祭事には車楽の囃子・競馬などあり。屋台の造景工みにして,美つくせり」とあり祭礼の盛んな様子が窺われる(日本名所風俗図会)。別当の春日寺は京都仁和寺を本寺とする真言宗寺院(寛政3年阿波国古義真言宗本末帳/江戸幕府寺院本末帳集成)。室町期には勝瑞城主三好氏のもとで,祈祷料13貫文・末寺15か寺を有していたが(阿州三好記大状前書/徴古雑抄6),明治初年の神仏分離により廃寺となった。当社は明治6年春日神社と改称,県社に列した。現本殿は昭和27年の再建。例祭は10月17日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7195618