加茂
【かも】

旧国名:阿波
四国山地の加茂山と,その山麓の洪積台地から吉野川中流南岸の沖積平野にかけて位置する。平地部は東に加茂谷川が流れ吉野川と合流し,遊水地帯を形成している。集落も最初は加茂山北麓の山根に成立した。当地の歴史は古く,弥生後期の住居跡や,古墳時代中期に属する貞弘古墳群があり,条里制の地割りもよく残されている。当地には古代末期以来京都上賀茂神社の社領の福田荘があったが,当地の鴨神社の元文13年の棟札に「加茂福田庄」とあるように戦国期には荘名に「加茂」を冠するようになり,やがて荘名が落ち加茂の地名のみが残ったと考えられる。なお地内の古川には樹齢1,000年の国特別天然記念物「加茂の大クス」がある。なお江戸期の「阿波志」には「福田荘 即加茂村」と見える。
【加茂村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【加茂村(近代)】 明治22年~昭和26年の三好郡の自治体名。
【加茂町(近代)】 昭和26~34年の三好郡の自治体名。
【加茂(近代)】 昭和34年~現在の三加茂町の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7195701 |





