100辞書・辞典一括検索

JLogos

12

金刀比羅神社
【ことひらじんじゃ】


徳島市川内町宮島字本浦にある神社。旧郷社。祭神は大物主命。相殿に大麻比古命・天照大神・菅原道真・大己貴命・崇徳天皇・素盞嗚命・木花咲耶姫命・事代主命・市杵島姫命を祀る。もとは金刀比羅大権現・金毘羅大権現と称した。吉野川河口に位置し,「阿波の三金比羅」の1つとして勢見の金ぴらはん(勢見町1丁目)・木津の金ぴらはん(鳴門市撫養(むや)町木津)とともに親しまれている。慶長6年の創建で,徳島藩主蜂須賀氏に崇敬された。寛保神社帳には「宮島浦 金毘羅大権現 別当宮島浦円明寺」とある(続徴古雑抄1)。円明寺は,寛政3年の阿波国古義真言宗本末帳(江戸幕府寺院本末帳集成)に板野郡吉成村(現徳島市応神町吉成)の京都大覚寺末瑞川院の末寺と記される「同郡宮島浦 円明院」のことであろうか。江戸期には吉野川河口の宮島浦は阿波特産の藍の積出港として栄え,藍商たちは海上安全を祈願して大きな石鳥居・石灯籠などを奉納した。明治3年神仏分離令により金刀比羅神社と改称,郷社に列した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7196054