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城王神社
【じょうおうじんじゃ】


阿波郡市場町日開谷字岩野にある神社。旧村社。祭神は天照皇大神・新田義宗・脇屋義治。城王山頂上の日開谷城本丸跡に位置する。南北朝期に新田義宗・脇屋義治が日開谷城を築城し城内に天照皇大神を祀って城宮神社と称したのを,2人の死後一族の者が城宮神社に合祀して新田宮と称したと伝える。「日本鹿子」に「新田神社は阿波国阿波郡に在り,後小松の御宇応永年中,新田義宗・新田義治出羽の国を立って四国に至る時此地にて死去す。新田宮と称して之を祀る」とあり,中野古記録には「脇屋義治,日開の庄にて死去す,其の子,小太郎白髪翁と号し八十三才にて死す」とある。また「阿波志」には「新田祠 日開谷城址に在り 太尾権現と称す。其主源義宗源義治,側に其墓有り岩野農民古器を蔵す。弓矢剣御勒及椀相伝ふ新田氏遺物やと」とある。このような新田伝説から,武運の守護神として広く崇拝された。文化13年の棟札を有す。明治維新後城王神社と改称,明治8年に村社に列した。現社殿は昭和34年の再建である。現在では武運の守護神としてのほかに精神病治癒の神として県下全域に崇敬者をもつ。雨乞の神としても信仰があり,旧暦6月12日に雨乞踊りが行われる。例祭は10月12日。正月元旦にかけ星祭,9月15日には大祖神敬講社連により夕方から深夜にかけて大護摩供養が行われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7196261