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住吉神社
【すみよしじんじゃ】


板野郡藍住(あいずみ)町住吉字神蔵にある神社。旧郷社。祭神は表筒男命・中筒男命・底筒男命・神功皇后・天穂日命。吉野川と旧吉野川に挟まれた沖積地にあり,北を県道徳島北環状線が走る。「住吉幽考秘話」によると,承安2年に阿波国に流された津守国房が摂津の住吉大社を勧請して創建したと伝える。元暦2年に源義経が平氏を追って屋島に向かう途中,当社に戦勝祈願をしたとも,また吉野川増水のため渡れず,当社に祈願して無事に渡ったともいわれ,その神恩に感謝して社殿の整備を行ったと伝える。のちに阿波管領細川氏や三好氏の崇敬を受け,細川持隆の家宰でのちの阿波守護職勝瑞城主である三好義賢が神主になったと伝承する(三好家成立之事/群書21)。「阿波志」には「住吉祠……永禄中源存保嘗為祠職 今十河某管之」とみえ,源存保を祠官に任じたが,これは現社家十河氏の祖先にあたる。天正年間長宗我部元親の兵火にかかり焼失したが,その後再興し阿波二十二社の1つに数えられて庶民の崇敬を集めた。明治6年郷社に列格。例祭は10月10日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7196370