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諏訪神社
【すわじんじゃ】


徳島市南佐古3番町(諏訪山)にある神社。旧郷社。祭神は建御名方命。佐古の市街地から南へ行った眉山北麓に位置する。蜂須賀家政が渭津城(徳島城)築城に際し,城山山麓にあった諏訪社を当地へ移したものと伝える。また一説には,現名西(みようざい)郡石井町浦庄の諏訪神社から分祀したともいう。武勇の神として藩主の崇敬が篤く,慶安5年頃から毎年例祭には馬3頭が口付けを添えて奉献された。また社殿造営も何度か行われたという。祭礼もにぎやかで山下四社一とも渭津五社の随一とも称された。「阿波志」に「諏訪祠 佐古山に在り国初猪山より移す。棟銘に云う神主寺島願成寺,今清水寺之を管す」とある。清水寺は大覚寺を本寺とする真言宗寺院(寛政3年阿波国古義真言宗本末帳/江戸幕府寺院本末帳集成)。社宝として3代藩主蜂須賀光隆が寄進した祭神建御名方神立像を有す。境内には文政12年建立の大灯籠や,藩主の大谷別邸から移した石橋などがある。明治初年郷社に列した。例祭は11月5日。神紋に用いられている鎌は,祭神建御名方神が鎌を用いて信州を開拓したという故事による。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7196377