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多祁御奈刀弥神社
【たけみなとみじんじゃ】


名西(みようざい)郡石井町浦庄字諏訪にある神社。延喜式内社。旧郷社。祭神は建御名方命・八坂刀売命。諏訪大明神と称した。地元ではお諏訪さんと呼ばれる。徳島本線下浦駅から北西約1kmの低地に位置し,付近を飯尾川の支流が流れる。創祀は未詳。「延喜式」神名帳名方郡条にみえる「多祁御奈刀弥神社」に比定される。建御名方命は風神・水神として信仰される。当社でも鮎喰川の出水を防ぐために徳島市南佐古3番町の諏訪神社に分祀したと伝える。江戸期には徳島藩主蜂須賀氏が崇敬を寄せ,例祭には直参または代参があった。寛文年間に4代藩主綱通が天然痘にかかった際当社に祈願し,霊験があったという。寛保神社帳には「諏訪村 諏訪大明神 神子下浦村信濃」とある(続徴古雑抄1)。現社殿は享保5年の建築。明治維新後,多祁御名刀弥神社と改め,明治7年郷社に列した。例祭は11月3日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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