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橘②
【たちばな】


旧国名:阿波

桑野川中流の東部に位置し,橘湾に面して,湾内の小勝島・高島などの島々を含む。標高200m未満の山なみから海岸までの500m程が平地であった。昔は,地名となっている橘の産地であったと伝える。なお近隣にも椿・桑野などの産物の名に由来すると思われる地名がある。「阿波国風土記」逸文の「(さき)の湖(みなと)」を橘湾に比定する説もあり(県史1),紀貫之が「土佐日記」を書いた時の寄港地ともされる。「和名抄」に見える島根郷は当地を含む津峰山の周辺部と比定される(同前)。中世は補陀寺領桑野保に含まれた。天文16年桑野城主東条関之兵衛の伯父である東条出羽尉光秀が,7人の配下を連れて当地に移住し,干拓したという。地内の海正八幡神社の山車の打ちつけ合いは「ケンカダンジリ」として有名で,昔は死人が出ることもあった。特産物はシラス干・チクワなどの水産加工品。湾内の弁天島熱帯性植物群落は国の天然記念物。
橘(中世)】 南北朝期から見える地名。
橘浦(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
橘浦村(近代)】 明治22年~大正元年の那賀郡の自治体名。
橘町(近代)】 大正元年~昭和33年の那賀郡の自治体名。
橘町(近代)】 昭和33年~現在の阿南市の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7196509