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中部山渓県立自然公園
【ちゅうぶさんけいけんりつしぜんこうえん】


本県の中央部4郡7町村に及ぶ県立自然公園。海部郡海南町,勝浦郡上勝町,那賀郡相生(あいおい)町・上那賀町・木頭(きとう)村・木沢村,名西(みようざい)郡神山町にまたがる。名西郡を除いては,山岳道路と呼ばれる国道193号が幹線道として公園域を結ぶ。昭和42年1月1日指定。面積5,681ha。海南町平井には轟ノ滝がある。四国一の大滝といわれ,落差58m。上流には轟九十九滝と呼ばれる多数の滝があり,例年11月13日の例祭には若者が神体を担いで滝壺に飛び込む。上勝町には木沢村との境界に標高1,438mの高丸山があり,ブナの原生林が生い茂る。高丸山の東側には殿川内渓谷があり,落差30mの百間滝や仙太郎ツツジなどで知られる。また,上勝町には月ケ谷温泉や慈眼寺,灌頂ケ滝などがある。相生町は茶所で,那賀川清流に沿ってもみじ川温泉や川口ダムがある。上那賀町長安には県営の長安口ダムがあり,高さ80m,6連の人工滝が懸かる。同町水崎にはミニ四国霊場八十八か所がある。木頭村はユズの産地で,さらに国道195号の平橋から剣山に向かってのV字渓谷が紅葉の名所高の瀬峡である。この峡谷を登るところから剣山スーパー林道が始まる。木沢村には出羽の大美谷ダムや沢谷地区にある釜ケ谷峡,槍戸地区にある槍戸峡谷など雄大な自然美が残されている。神山町は都市部に近い山村で,雌雄に別れた雨乞ノ滝,上段・下段に区分される神通ノ滝,四国霊場八十八か所第12番札所焼山寺などがある。この神山町阿野には森林公園の建設が進められている。21世紀の森などを中心に整備されるが,昭和63年度完成予定である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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