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剣山国定公園
【つるぎさんこくていこうえん】


本県と高知県にまたがる国定公園。総面積2万1,197ha,うち県内域1万8,412haで全体の86.9%を占める。昭和39年3月3日指定。標高1,955mの剣山を中心とする山岳地帯で,三好郡山城町・池田町・井川町・三加茂町・東祖谷山(ひがしいややま)村・西祖谷山村の一部と美馬郡半田町・一宇村,木屋平村の一部,さらに那賀郡木沢村・木頭村の一部の周辺11町村が含まれている。剣山へは4ルートの登山幹線がある。徳島を基点として貞光―一宇―見ノ越―剣山の貞光一宇コース,穴吹―木屋平―見ノ越―剣山の穴吹木屋平コース,池田―祖谷―見ノ越―剣山の池田祖谷コース,神山―川井峠―見ノ越―剣山の神山コースである。さらに剣山の南側木頭村高の瀬から剣山に向けて丸石(1,684m)―ジロウギュウ(1,925m)―一の森(1,879m)などの山腹や稜線を経て勝浦郡上勝町に至る林道が開発されている。これは特定森林地域開発林道として開発されるもので,通称剣山スーパー林道と呼ばれ,延長87.6kmの山岳道路である。この林道は剣山を南面から登山する新しいコースとなる。剣山国定公園は本県の海岸線および都市部を除くほとんどの山岳地帯を公園区域としているため多くの観光資源や観光施設を包括している。その代表的なものとして山城町に大歩危(おおぼけ)・小歩危(こぼけ)の峡谷,池田町に黒沢湿原・祖谷渓谷,東祖谷山村に平家屋敷・青少年旅行村,西祖谷山村にかずら橋,半田町に土々呂の滝,一宇村に土釜・鳴滝・国民宿舎・県営剣山スキー場,木屋平村にこりとり橋・竜光寺・富士の池,木沢村に黒滝寺・農村舞台,木頭村に高の瀬峡などがある。また祖谷の神代踊り,半田素麺,一宇の柿,木頭村のユズなど伝統的な風物も多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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