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剣神社
【つるぎじんじゃ】


美馬郡木屋平(こやだいら)村木屋平にある神社。旧郷社。祭神は素盞嗚命・安徳天皇・大山祇命。剣山本宮とも呼ばれる。本県第一の高さを有し,修験道の霊場である剣山8合目付近の富士(藤)の池に位置する。創祀未詳。社名は安徳天皇の剣を奉祀したことに由来するという。元暦2年の平家没落に際し,平家の家人田口左衛門尉成直が安徳天皇はじめその他の人々を長門壇ノ浦から伊予大三島に迎え,その後祖谷山(いややま)村および木屋平村に移ったと伝える。のちに両村の平家遺臣の子孫たちが富士の池の地を行在所とし,平家再興を祈願して剣山山頂の宝蔵石に安徳天皇の剣を納めて斎祀したといわれる。別当は竜光寺(当村谷口),剣山信仰の発展にともなって江戸期には剣山登山者が多く参詣した。明治8年郷社に列した。現本殿は享保9年に徳島5代藩主蜂須賀綱矩が建てたものである。毎年7月14日から夏祭りが斎行され,白装束に身を固めた信者たちによって国家安泰・家内安全を祈り,大護摩の行事も行われる。16日の神輿渡御には山伏姿の信者たちが大勢参加する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7196614