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剣神社
【つるぎじんじゃ】


三好郡東祖谷山(ひがしいややま)村菅生にある神社。旧郷社。祭神は安徳天皇・大山祇命・素戔嗚命。お剣さんとも呼ばれる。古くは大剣権現と称した。美馬郡木屋平(こやだいら)村との境付近で霊山剣山への西からの登山口である見の越に位置し,県道貞光剣山線が通る。仁和年間祖谷山地方開拓の折に大山祇命を鎮祭して祖谷山の総鎮守としたと伝える。のちに素戔嗚命を併祀した。寿永年間に源氏との戦に敗れた平家の一族が安徳天皇を奉じて祖谷の地に逃れ来て,平家再興を祈願して,安徳天皇の「深そぎの御毛」と「紅剣」を当社に奉納した。安徳天皇の死後にその遺物を納めて天皇を合祭し,以後大剣権現と称するようになったという。剣山信仰の発展にともなって近世には多くの参詣者があった。「阿波志」に「剣祠 祖谷山菅生名剣山の上に在り 頂に岩あり屹立す 高さ三丈士人以て神と為す。その形の似たるをもちて名づけて剣と曰う」とある。明治初年剣神社と改称し,明治3年崇敬大社に列格,同6年郷社となった。例祭は7月17日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7196615