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土柱高越県立自然公園
【どちゅうこうつけんりつしぜんこうえん】


阿波郡阿波町と麻植(おえ)郡山川町,美馬郡穴吹町と脇町にまたがる県立自然公園。昭和42年1月1日指定。面積1,586ha。吉野川平野の中央部北岸の讃岐山脈の山麓にある奇勝土柱と,南岸の四国山脈にそびえ,阿波富士と呼ばれる高越山を中心とする。土柱は阿波町字桜岡にあり,更新世後期~末期に讃岐山脈の断層崖下に堆積した扇状地性の厚い砂礫を主とする層が相対的な隆起の結果,強い浸食によってできた砂礫の柱である。地質的にも極めて貴重で,昭和9年5月1日に国天然記念物に指定されている。高越山は山川町と穴吹町にまたがり,標高1,123m,吉野川北岸の土柱周辺からの眺望は格別である。頂上には真言宗大覚寺派高越寺がある。大化の改新後の天智天皇の時代,行者小角により開基されたという。毎年8月8日に行われる十八山は行者たちによって行われる大紫灯護摩の秘法。また,いまだに女人禁制も残されている。高越山南側の奥野山の平地にはツツジが自生し,船窪のツツジ公園となっている。船形に窪んだ高原5haに1,000株近くのツツジが群生する。昭和36年6月18日に県天然記念物に指定されている。




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「角川日本地名大辞典」
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