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中村
【なかむら】


旧国名:阿波

(中世)鎌倉期に見える村名。麻殖(おえ)郡のうち。嘉暦2年3月8日の種野山注進状案に「中村預名 新在家二宇〈取上〉分銭四貫五百四十文 同村御弓正月廻三貫文 同村絹ヲリ賃四百文 同村トチノ所当壱貫八百八拾文 同村三日厨銭百文 同村桑代弐貫参百六拾同二戸寄来壱貫文 同虫ウネノ寄来四百文 以上中村分拾参貫陸百捌拾五文」などと見える(三木文書/阿波国荘園史料集)。当村の課役は上記の公事銭のほかに現物の所当として三日厨白米・鳥菟分・蔦ノセンなどの賦課があった。鎌倉期の当村の在村領主は不明であるが,南北朝期の至徳3年11月28日の某袖判下文には「下 阿波国種野山事 可領知所中村五間 右彼於所領,依時之忠,三木の太刀帯,可知行之状如件」とあり,三木氏の所領となっている(同前/徴古雑抄1)。美郷(みさと)村大字中村山の一帯に比定される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7196825