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箸蔵県立自然公園
【はしくらけんりつしぜんこうえん】


三好郡井川町・池田町・三好町・三加茂町にまたがる県立自然公園。昭和42年1月1日指定。面積1,183ha。県の西部三好郡の香川県と接する讃岐山脈の雲辺寺山から猪ノ鼻峠にかけての稜線付近と,同峠から南東にのびる箸蔵寺に達する支脈および吉野川の美濃田ノ淵一帯の地域。国鉄土讃本線箸蔵駅から約2km北に標高約720mの箸蔵山があり,名刹箸蔵寺を中心とした紅葉の名所として知られている。箸蔵寺は吉野川の北岸にあるが西に池田町が隣接し,さらに池田の街から26kmほど西の讃岐山脈を登ると標高930mの雲辺寺山に至るが,ここに雲辺寺がある。また箸蔵寺から東方6kmほどの吉野川に美濃田ノ淵がある。箸蔵県立自然公園はこの箸蔵寺周辺と雲辺寺周辺および美濃田ノ淵などにより構成される公園である。箸蔵寺は真言宗の別格本山で天長5年弘法大師が金比羅神の御神託を受けて七堂伽藍を建て,自ら神像を刻み本尊として開基したといわれ,1,000年を超える歴史をもつ由緒ある寺である。雲辺寺は四国霊場八十八か所第66番の札所で,国重文の千手観音座像が本尊である。雲辺寺は阿波・土佐・伊予の関所となり,四国の高野山といわれたところ。美濃田ノ淵は吉野川北岸の三好町と南岸の三加茂町・井川町にまたがる,吉野川の清流に結晶片岩が露出し両岸の緑と調和した景勝地である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7196991