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八幡神社
【はちまんじんじゃ】


徳島市伊賀町1丁目にある神社。旧郷社。祭神は応神天皇・仲哀天皇・仁徳天皇。市街地の西のはずれ,眉山東麓に位置する。もとは伊予国河野郷に鎮座し河野氏の氏神であった。天文の頃伊予国の河野某が一族の乱をさけて当社神霊を守護して阿波国に来住,富田端巌寺山に鎮祭したことに始まる。その後,慶長7年端巌寺建立にともなって社地が狭隘になり,さらに神地を卜して元禄10年現社地へ遷座した。当時社領20石を有していたことが「阿波志」にみえる。寛保神社帳に「富田浦八幡宮 神主富田(浦脱カ)早雲斎宮」とある(続徴古雑抄1)。明治6年郷社に列した。例祭は11月3日。江戸中期に建てられた随身門は,三間一戸の切妻造で市文化財。門の両側に安置する左右大臣の木像は,中田(小松島市)にあった豊国廟が廃されたとき藩主がここに移し奉納したという。昭和42年原因不明の火災で本殿以下社殿を焼失,現在は末社殿を仮社殿にしている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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