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八幡神社
【はちまんじんじゃ】


海部郡牟岐(むぎ)町牟岐浦字八幡山にある神社。旧郷社。祭神は誉田別命・気長足姫命・玉依姫命。古くは正八幡宮とも称した(寛保神社帳/続徴古雑抄1)。牟岐川河口に位置する。承久2年に地頭某が,奈良出身の縁故により奈良八幡宮より勧請したと伝える。その後元亀2年地頭兵庫頭藤原虎房が社殿を再建した(阿波志)。牟岐浦村の総氏神として崇敬を集め,牟岐城主ならびに徳島藩主蜂須賀氏の保護を受けた。寛保神社帳には「牟岐浦,正八幡宮〈七ケ村惣社 祭八月十五日〉,神主灘村阿部丹後」とある(続徴古雑抄1)。別当は満徳寺,応永年間に釈増吽が建立した真言宗寺院で江戸期には寺領3石3斗を有した(阿波志)。また寛政3年の阿波国古義真言宗本末帳によると,海部郡に末寺として観音寺・海蔵寺・本福寺・東光寺・幸福寺の5か寺を擁していた(江戸幕府寺院本末帳集成)。現在満徳寺にある釣鐘は寛文年間当社のものとして造られたものである。明治6年八幡神社と改称し郷社に列した。例祭は9月28日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7197028