100辞書・辞典一括検索

JLogos

15

八幡神社
【はちまんじんじゃ】


美馬郡脇町猪尻字西上野にある神社。旧郷社。祭神は誉田別命・気長足姫命・姫大神・伊邪那美命。古くは上野八幡宮・正八幡宮・妙蓮権現と称した。現在も地元では上野の八幡さまと呼ばれる。市街地から少し東に離れた山裾に位置し,南を吉野川が流れる。吉野川大洪水により,土佐国幡多山に鎮座していた八幡大明神が川岸の猪尻に漂着,当時の脇城主武田信顕が城内に勧請したと伝える。その時期は「阿波志」では天正3年9月とする。しかし,天文5年9月23日付の武田上野守勧請証文には「勧請 上野八幡宮 鎮座 社地前山西神事所一円 前条永代神領ニ付置者也」と記されている(猪尻村二宮正胤所蔵文書/徴古雑抄3)。その後現在地に遷して上野八幡宮と称するようになった。寛保神社帳には「上野村〈猪尻村ノ上野ナリ〉正八幡宮 神主上野村 二宮出羽守」と記されている(続徴古雑抄1)。明治6年に八幡神社と改称し郷社に列した。例祭は10月23日で「上野市」と呼ばれる。明治・大正の頃は阿北屈指の大市として見せ物もたくさん出てにぎわった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7197030