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三ツ木
【みつぎ】


旧国名:阿波

三木山とも称し,三木とも書いた。吉野川南岸の支流穴吹川の上流域に位置する。中央を木屋平川が北流し,二戸口(ふたどぐち)で西流しはじめる。急傾斜の山地に集落が散在する。北は標高800m級の連山で,東には東宮山がある。木屋平川に樫原・ツヅロー・杖谷・三ツ木・二戸・小日浦・南張の各谷が流入する。名家三木氏は阿波忌部族の嫡流で,大嘗祭に麻織物の麁妙を献上しており,地名は貢を語源とするという(古語拾遺新註・木屋平村史)。鎌倉期~南北朝期には三木山(みつぎやま)と称し,三木(みき)氏も中世にはみつぎ氏と称した。三木氏は本名の山上に居館を構えていた。中世の五輪塔14・板碑39のほか明応5年銘の釣鐘がある。村娘に恋をした蛇が若者に化け,やがて正体を見破られて苦しみ死んでいく「蛇巻き石」という伝説が伝えられている。
三木村(中世)】 鎌倉期~南北朝期に見える村名。
三ツ木村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
三ツ木(近代)】 明治22年~昭和29年の木屋平村の大字名。
三ツ木(近代)】 昭和29年~現在の木屋平村の地区名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7197405