100辞書・辞典一括検索

JLogos

14

妙見神社
【みょうけんじんじゃ】


鳴門市撫養(むや)町林崎にある神社。旧村社。祭神は天御中主神・事代主命。国鉄鳴門線鳴門駅から東へ1kmほどの妙見山公園にある岡崎城跡に位置し,北側に撫養港を望む。開運・延命長寿・安産・海陸交通安全の守護神として広く崇敬を受けている。祭神天御中主神は中国伝来の北辰(北極星)信仰と結びついて妙見菩薩に比せられ,妙見社に祀られるようになった。当地で没した室町幕府10代将軍足利義稙が受けた妙見尊星を勧請したことに始まると伝える。その後天保元年に旧城主四宮加賀守の子孫四宮三郎左衛門と林崎村の豪商近藤利兵衛が,阿波九城の1つ岡崎城跡に再建した。岡崎城廃城以来「古城山」と呼ばれていた山名も,当社に因んで「妙見山」と称するようになった。当時撫養港を拠点に活躍した商人たちが崇敬を寄せ,天保2年に参道入口に大鳥居を,慶応元年に常夜灯の寄進を行っている。明治維新後村社に列した。例祭は10月10日。本殿は岡崎城の石垣を利用して建てられている。妙見山は桜の名所として知られ,参拝者は四季を通じて多くみられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7197495