森山村
【もりやまそん】

(近代)明治22年~昭和29年の麻植(おえ)郡の自治体名。吉野川下流域の南岸平野の南端に位置し,南部は標高約500mの山地が東西に連なる。北部は平地で,村の中央を飯尾川が東流している。東西2.7km・南北4.6km,面積9.5km(^2)。森藤・山路・中島・内原の4か村が合併して成立。旧村名を継承した4大字を編成。役場は明治26年森藤境の山路側に設置。村名は4大字のうちで人口・面積ともに多い森藤と山路の合成地名による。明治24年の戸数735・人口4,055(男2,071・女1,984),厩136,寺4,学校2,水車場3,船2(徴発物件一覧表)。内原・山路・麻植塚の三カ村組合立小学校は,のち山路小学校と改称し,同25年山路字常玄に校舎を新築移転,同29年森山尋常小学校に統合・改称。同44年高等科,大正3年農業補習学校,大正15年青年訓練所を併置。昭和22年新制中学校発足,同28年に森山・牛島両村組合立麻植第二中学校(現鴨島東中学校)を牛島村麻植塚に設置。中学は統合された。昭和24年公立森山幼稚園発足。世帯数・人口は,大正9年677・3,095(男1,536・女1,559),昭和5年675・3,436(男1,702・女1,734),同15年637・3,259(男1,596・女1,663),同25年820・4,286(男2,063・女2,223)。昭和26年には,世帯数823・人口4,290(男2,063・女2,227),職業別戸数は農業500・商業85・工業5,その他213,産物は繭1.5t(桑園25町),ミカン・柿(5町),米3,000石(136町),麦2,800石(150町),ほかに役牛360・種牛2・挽馬10・乳牛50(森山村統計記録)。なお昭和26年葉煙草の耕作許可が下りた。同29年の世帯数820・人口4,266。同年鴨島町の一部となり,村制時の4大字は同町の大字に継承。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7197565 |