100辞書・辞典一括検索

JLogos

11

石清水神社
【いわしみずじんじゃ】


大川郡津田町琴林にある神社。旧郷社。祭神は誉田別尊・息長足姫尊・玉依姫命。数千本からなる老松群で形成され,広大な面積をもつ瀬戸内海国立公園津田の松原にあり,古くは津田八幡宮,松原八幡宮などと呼ばれた。創祀は明確ではないが,「全讃史」は松原八幡宮として,安富肥前守盛方が雨滝城鬼門守護のために豊前国宇佐八幡宮から勧請したとする。天正年間兵火による焼失後は,文禄元年再興,慶長年間に旱魃が続き境内地に溜池を築いたため,同5年御座田から現在地に遷座したという。この時海岸に植えた松が,現在の松原となったと伝えられる。寛永17年生駒高俊改易の時の讃岐国中寺社領高書上写には「高三石六斗 津田之宮」とあり(覚城院文書/新編香川叢書),この社領3石6斗は生駒親正から寄進されたもので,「寺社奉行御証文」で認められていた(寺社記/新編香川叢書)。別当は鎌倉期には寒川(さんがわ)郡鴨部郷の宝蔵院極楽坊であったが,のちに虚空蔵院(現与田寺,大内(おおち)町)となり,同寺末寺の常楽坊が祭祀をつかさどった。明治維新で常楽坊を廃し,郷社に列格。例祭は5月8日・7月31日・10月6日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7197885